失業保険の受給期間の延長
病気・妊娠・出産・育児・介護で、すぐ働けないとき
失業保険(基本手当)を受け取れるのは、原則として離職日の翌日から1年です。病気やけが、妊娠・出産・育児、家族の介護などで30日以上働けないときは、この期間を最長3年延ばせます。離職日と働けない期間から、延長後の期限と申請の時期を日付で出します。育休明けに辞める場合もまとめました。
2026年10月時点の制度で計算しています
延長できる理由と期間
辞めたときに65歳未満の人で、次の理由で30日以上続けて働けないときは、働けない日数の分だけ受給期間を延ばせます。延ばせるのは最長3年で、受給期間は離職日の翌日から最長4年になります(厚生労働省のQ&A)。
- 妊娠・出産・育児(3歳未満の子)
- 本人の病気・けが(不妊治療も含む)
- 親族の介護・看護(6親等内の血族・配偶者・3親等内の姻族)
- 会社の命令で海外勤務する配偶者への同行 など
30日以上の継続が、もとの受給期間(離職日の翌日から1年)の中にある必要があります。退職する前から病気の場合は、離職日の翌日からの日数を足します。
申請のしかた
- いつ:30日以上働けなくなった日の翌日以降、早めに。延長後の受給期間の最後の日まで申請できます(厚生労働省のチラシ)。
- どこへ:住所地のハローワーク。本人が行くほか、郵送や代理人(委任状)でも申請できます。
- 持ち物:受給期間延長申請書、離職票-2(受給資格の決定のあとなら雇用保険受給資格者証)、理由がわかる書類(医師の証明・母子健康手帳など)、本人確認書類。
働けるようになったら、受給期間延長通知書などを持って、すぐにハローワークで受給の手続きをします。受給期間を過ぎると、所定給付日数が残っていても受け取れません。
定年後に休むとき
60歳以上で定年退職した人(定年後の再雇用などの期限が来て辞めた人も)は、しばらく求職をせずに休む期間を、最長1年まで受給期間に足せます。申請は離職日の翌日から2か月以内で、原則として本人がハローワークに行きます。1年ごとの再雇用を途中で更新しなかった場合は対象になりません。
事業を始めたとき
辞めたあとに事業を始めた人は、事業をしている期間(最長3年)を受給期間に数えない特例があります。事業を30日以上続けていることなどが条件で、事業を始めた日の翌日から2か月以内に申請します。事業をやめて求職するときに、残りの日数を受け取れます(ハローワーク)。
育休明けに辞めるとき
- 受け取れるかの判定:ふつうは「辞める前の2年に、雇用保険に入っていた月が12か月以上」が条件ですが、育児休業などで30日以上給料が出なかった期間は、その日数分だけ2年をさかのぼって数えられます(最長4年)。育休が長くても、育休の前に働いていた月を数えられます。
- すぐ働けないなら延長:子を預けられず、すぐに働けない間は失業保険を受け取れません。受給期間を延長して、働けるようになってから受け取ります。保育所や親族に預けられて通勤できるなら、働ける状態として受け取れます。
- 給付制限:育児で辞めて受給期間の延長(30日以上働けない期間)を受けた人は、正当な理由のある自己都合(特定理由離職者)として扱われ、給付制限がありません。ただし延長が90日未満のときは、給付制限の対象です。
- 日数:育児休業給付金を受けた期間は、所定給付日数を決める「雇用保険に入っていた期間」から除かれます。
育休中や短時間勤務中に辞めたときに、休業や短縮の前の給料で1日あたりの額を計算できる特例もありますが、会社都合や特定理由離職者などの場合に限られます。くわしくはハローワークで確かめてください。
よくある質問
延長の申請はいつまでにすればいいですか?
30日以上続けて働けなくなった日の翌日以降、早めに申請します。2017年4月からは、延長後の受給期間の最後の日まで申請できるようになりましたが、遅れると所定給付日数を全部受け取れないことがあります。定年後の休養による延長は、離職日の翌日から2か月以内です。
本人が行けないときは?
病気・妊娠・育児などの理由による延長は、郵送や代理人(委任状が必要)でも申請できます。郵送の場合は、消印の日が申請日になります。定年後の休養による延長は、原則として本人が窓口に行きます。
延長している間に、働けるようになったら?
受給期間延長通知書などを持って、住所地のハローワークで受給の手続きをします。延長した期間の中で、所定給付日数分を受け取れます。
65歳以上で辞めた場合も延長できますか?
できません。65歳以上で辞めた人の高年齢求職者給付金には、受給期間の延長の制度がありません。受け取れる期限は離職日の翌日から1年です。
雇用保険の傷病手当と、受給期間の延長はどう違いますか?
ハローワークで求職の申込みをしたあとに、15日以上病気やけがで働けなくなったときは、基本手当の代わりに雇用保険の「傷病手当」を受けるか、受給期間の延長をするかを選びます。延長したあとに同じ病気で傷病手当を申請すると、延長は取り消されます。
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