計算ツール
脱退一時金の計算
外国籍の人が、帰国するときに受け取れる年金のお金
外国籍の人が日本で働いて年金に入り、仕事を辞めて国に帰るときは、払った保険料の一部を「脱退一時金」として受け取れます。入っていた月数と、月給の平均を入れると、受け取れる額と引かれる税金を出します。人事の方が、帰国する従業員に説明するときにも使えます。
2026年10月に日本年金機構・国税庁の公式ページで確認しました
要点
- 日本の国籍がない人が、年金に6か月以上入って帰国すると、日本に住まなくなってから2年以内に請求できる
- 厚生年金は「平均の標準報酬額 × 支給率」(60か月以上で5.5)。20.42%が源泉徴収されるが、申告で戻ることがある
- 受け取ると、それまでの年金の加入期間はすべてなくなる(社会保障協定の国の年金とも通算できない)
もらえる人
- 日本の国籍がない
- 国民年金の保険料を納めた月、または厚生年金に入っていた月が、6か月以上ある
- 年金を受け取るのに必要な期間(10年)に足りない。障害年金などを受け取る権利を持ったことがない
- 日本に住所がない(請求書が届いた日に)。年金をやめてから(日本に住まなくなってから)2年以内
計算のしかた
厚生年金は「平均の標準報酬額 × 支給率」、国民年金は「保険料 × 1/2 × 月数の区分」です。月数は6か月ごとの区分で、60か月で上限です。
| 入っていた月数 | 厚生年金の支給率 | 国民年金(2026年度) |
|---|---|---|
| 6〜11か月 | 0.5 | 53,760円 |
| 12〜17か月 | 1.1 | 107,520円 |
| 18〜23か月 | 1.6 | 161,280円 |
| 24〜29か月 | 2.2 | 215,040円 |
| 30〜35か月 | 2.7 | 268,800円 |
| 36〜41か月 | 3.3 | 322,560円 |
| 42〜47か月 | 3.8 | 376,320円 |
| 48〜53か月 | 4.4 | 430,080円 |
| 54〜59か月 | 4.9 | 483,840円 |
| 60か月以上 | 5.5 | 537,600円 |
厚生年金の支給率は、保険料率(18.3%)× 1/2 × 月数の区分です。国民年金は、最後に保険料を納めた月の年度の保険料で計算します(上の表は2026年度の保険料 17,920円 の場合)。
引かれた税金を取り戻す
厚生年金の分は、受け取るときに20.42%の税金が引かれます(国民年金の分は引かれません)。「退職所得の選択課税による還付のための申告書」を、日本で最後に住んでいた所の税務署に出すと、戻ることがあります。
- 帰国の前に、日本に住んでいる人(会社の人や友人など)を「納税管理人」に決め、税務署に届けます(国税庁 No.1923)。届けずに帰国したときは、申告書と一緒に出せます
- 脱退一時金と一緒に届く「脱退一時金支給決定通知書」の原本を、納税管理人に送ります
- 納税管理人が申告書を税務署に出し、戻った税金を受け取ります
請求のしかた
- 請求書を、日本年金機構に郵送するか、電子申請(e-Gov)で出します。請求書は、英語・中国語・ベトナム語など14の言語と日本語が並んだものがあります(日本年金機構(多言語の請求書))
- 要るもの:パスポートの写し、本人名義の銀行口座がわかるもの、基礎年金番号がわかるもの(出国の前に転出届を出していれば、住所がないことの書類はいりません)
- ゆうちょ銀行と一部のネット銀行では受け取れません。日本の銀行で受け取るときは、口座の名前がカタカナで登録されている必要があります
- 振り込みは、受付からおよそ4か月後です
気をつけること
- 受け取ると、それまでの日本の年金の加入期間はすべてなくなります。もう一度日本で働く予定がある人や、年金を10年以上にできそうな人は、よく考えてから請求します
- 日本と社会保障協定を結んでいる国の人は、日本の期間を自分の国の年金に通算できることがあります。脱退一時金を受け取ると、通算できなくなります
- 住民税は1月1日に住んでいた市区町村にかかり、帰国しても納める必要があります。帰国前に払うか、納税管理人を決めておきます(退職して海外に住むとき)
- やさしい日本語の説明はやさしい日本語のページに、英語の説明は英語のページ(Lump-sum withdrawal)に
よくある質問
国民年金と厚生年金の両方に入っていました。
国民年金の分と厚生年金の分を、それぞれ別に計算して受け取れます(どちらも6か月以上入っていた場合)。
5年より長く日本で働きました。
計算に入るのは60か月(5年)までです。受け取ると、それまでの加入期間はすべてなくなります。年金に入っていた期間が10年以上あれば、脱退一時金は受け取れず、将来、日本の年金を受け取れます。
日本にいるうちに請求できますか?
転出届を出したうえで、転出の日より後に日本年金機構に届くように送れば、出国の前でも請求できます。転出届を出さずに再入国許可で出国すると、許可の期限が過ぎるまで請求できません。
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