離職理由の判定
会社都合? 自己都合? 特定理由離職者?
辞める理由に答えると、ハローワークの基準で「特定受給資格者(会社都合)」「特定理由離職者」「自己都合」のどれになりそうかと、給付制限・失業保険の日数・必要な加入期間・国民健康保険料の軽減の違いを出します。
ハローワーク「特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲と判断基準」(2025年7月版)に合わせています(2026年10月確認)
区分ごとの違い
| 区分 | 受給に必要な加入期間 | 給付制限 | 所定給付日数 |
|---|---|---|---|
| 特定受給資格者(倒産・解雇など) | 辞める前の1年に6か月 | なし | 多い(90〜330日) |
| 特定理由離職者(希望したのに雇止め) | 辞める前の1年に6か月 | なし | 2027年3月31日の離職までは特定受給資格者と同じ |
| 特定理由離職者(正当な理由のある自己都合) | 辞める前の1年に6か月 | なし | 一般と同じ(90〜150日) |
| 自己都合(正当な理由なし) | 辞める前の2年に12か月 | 原則1か月(5年に3回目以降は3か月) | 90〜150日 |
| 定年・契約期間の満了 | 辞める前の2年に12か月 | なし | 90〜150日 |
特定受給資格者と特定理由離職者は、国民健康保険料の軽減(前の年の給与所得を100分の30として計算)も受けられます(65歳以上で辞めた人は対象外。厚生労働省のQ&A)。
会社都合(特定受給資格者)になる主な基準
- 倒産、事業所の廃止、大量の人員整理、事業所の移転で通えなくなった
- 解雇(自分の重大な責任による解雇を除く)、退職勧奨
- 残業・休日出勤が、3か月続けて月45時間・1か月100時間・2〜6か月平均80時間のどれかを超えた
- 給料の3分の1を超える額が払われなかった・遅れた、給料が85%未満に下がった
- 労働条件が聞いていた内容と大きく違った、ハラスメントを会社が放置した
- 3年以上続いた契約や、更新を約束されていた契約が更新されなかった
- 会社都合の休業が3か月以上続いた、会社の業務が法令違反だった
くわしい基準はハローワーク「特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲の概要」にあります。
正当な理由のある自己都合(特定理由離職者)
病気・けが・体力の不足、妊娠・出産・育児(受給期間の延長を受けた場合)、親の扶養や家族の看護・介護(家庭の事情が急に変わった場合)、配偶者と別居を続けられない、結婚・保育・転居などで通勤の往復がおおむね4時間以上になった、などです。家族の介護で辞める前に、介護休業給付(休業前の賃金の67%、同じ家族について93日まで3回に分けて)を使えないかも確かめましょう。
判定に使う資料
| 主張する理由 | 資料の例 |
|---|---|
| 解雇・退職勧奨 | 解雇予告通知書、退職証明書、就業規則など |
| 残業が多かった | タイムカード、賃金台帳、給与明細書など |
| 給料の未払い・低下 | 労働契約書、賃金規定、賃金台帳、給与明細書、振込日がわかる通帳など |
| 雇止め | 労働契約書、雇入通知書、契約更新の通知書など |
| 病気・けが | 医師の診断書など |
| 家族の看護・介護 | 扶養控除等申告書、健康保険証、医師の診断書など |
| 通勤困難 | 通勤経路の時刻表、住民票の写し、保育園の入園許可書、転勤辞令など |
よくある質問
離職理由は誰が決めますか?
会社が離職票に書いた理由と、本人の言い分の両方を、資料で確かめてハローワークが決めます。会社の主張だけで決まるわけではありません。離職票の理由が実際と違うときは、受給の手続きのときにハローワークに伝え、資料を持っていきましょう。
判定に納得できないときは?
ハローワークの決定を知った日の翌日から3か月以内に、都道府県労働局の雇用保険審査官に審査請求ができます。
会社都合になると、何が変わりますか?
給付制限がなくなり、受給に必要な加入期間が「辞める前の1年に6か月」に短くなります。特定受給資格者は、年齢と加入期間によって所定給付日数も多くなります。国民健康保険料も、前の年の給与所得を100分の30として計算する軽減を受けられます(市区町村への届け出が必要)。
自己都合でも給付制限がなくなる場合はありますか?
病気・けが、家族の介護、通勤が難しくなったなど「正当な理由」があれば、給付制限はありません。また、2025年4月以降に、辞める前の1年以内や辞めたあとに教育訓練などを受けた場合も、給付制限がなくなります(重大な理由による解雇は除く)。
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